つつみ鍼灸整骨院松岡です。今回は男性の生殖機能の低下(ED)について記載したいと思います。
日本のED有症者数は21年前と比べ2倍以上に増加しているそうです。
添加物、電磁波等など・・色々な原因と思われるものが思い浮かびますね・・
EDは東洋医学的にいうと陰萎と言います。
原因
①精神的な原因からくるもの:過去の失敗、精神的緊張など
②ケガ・腰痛などが起因となり、神経の伝達に問題があるもの:脳腫瘍、脳出血、頭部外傷など
③肥満・糖尿病・肝臓病など内科的問題のあるもの:米国の研究によると肥満によりBMI最大の群(30㎏/㎡以上)はBMIが23㎏/㎡以下の方に比べEDリスクが高かったとの結果が出ています。また、糖尿病の方も、糖尿病のない方に比べてEDリスクが2~3倍高いとの結果が出ています。
④アルコール依存症などが原因になるもの:アルコールを摂取するとアルコールによって脳や陰茎海綿体神経の働きが抑制され、陰茎海綿体の平滑筋が弛緩できず、海綿洞に血液が流入できなくなるためです。
があります。
食事療法
亜鉛:亜鉛は微量元素として体内に存在する必須ミネラルで、高齢者に亜鉛を摂取させたところ、テストステロンの値が倍に増えたとの報告も。また亜鉛の神経間の働きに関与しますので「うつ」にも良いとの報告もあります。食べ物だと牡蠣、牛肩ロース、牛もも肉、納豆、卵(納豆・卵はそれほど実際は高くないのですが、摂取する機会が多いと思うので・・)
アスパラギン酸:必須アミノ酸の一つ。性欲亢進、男性ホルモンであるテストステロンの分泌促進も言われております。積極的摂取によって精子の数が2倍になったとの研究報告もあり、アスパラガス、大豆もやし、サトウキビ、豚肉、牛肉、鶏肉にも含まれます。一方、乳がんの進行に関与するとの研究もあり、ガンのマウスに低アスパラギン酸の食事を与えたり、アスパラギン酸阻害薬を投与したところ、通常のガンのマウスは2.3週間で死亡するのが、対象のマウスはガンの転移が抑えられたとの報告もあります。
アルギニン:脳下垂体に働きかけて成長ホルモンの分泌を促進させるとも言われています。イギリスのある研究によると、アルギニンのED改善効果をプラセボと比較した際、約20%のED患者に改善効果が認められたとされています。食べ物は、うなぎ、にんにく、大豆など。免疫増強作用もあります。
EDに鍼灸
鍼灸はWHO(世界保健機構)でも、その効果がしっかりと認められています。大まかに言うと以下の疾患に効果が認められています。運動器疾患、神経系疾患、消化器疾患、呼吸器疾患、循環器疾患、内分泌系疾患、婦人科疾患、小児科疾患、眼科疾患、耳鼻科疾患など。このブログでの詳細な疾患名は避けますが、49の疾患がWHOで鍼灸適応疾患と認められております。
当院にも多くの婦人科疾患、生殖器疾患(特にED)は御来院されております。鍼灸は自律神経に作用します。勃起中枢は仙骨(仙随)にあるのですが、鍼灸をおこなうことにより、副交感神経が優位になり勃起しやすい状態になります。
男性機能向上に有効なツボ
中極(ちゅうきょく):おへその下指五本分の場所にあるツボ。泌尿器系、婦人科疾患に良く効きます。
大赫(だいかく):精力増強のツボ。中極から指1本分外側にあります。
中髎(ちゅうりょう):仙骨上の第3仙骨孔にあるツボです。セルフでおこなうのは、お灸であっても非常に困難なツボですが、この中髎の下には骨盤内臓神経という神経があり、生殖はもちろん排尿、排便などにも関わる重要な働きに関与しています。中髎への刺激はお灸も良いとは思いますが、鍼がより効果的です。
これら以外にも男性機能の向上のツボはあります。鍼灸はその疾患に関連するツボとツボを組み合わせて、その相乗効果によって治療効果を上げるので、お困りの際は、是非ご相談くださいませ。