つつみ鍼灸整骨院の根本です。今回は妊婦さんへのマッサージについてお話したいと思います。
妊娠中、肩こりや腰痛、足のむくみなどの症状に悩まされる事は少なくないでしょう。
その原因として…
- ホルモンバランスの変化
・ホルモンバランスが変化することによって自律神経にも影響を受け、血行不良を起こし、肩こり、腰痛を感じるようになります。
体型の変化
・お腹が大きくなるなど妊娠すれば、体型は変わってきます。重心が変わり、それを戻そうとする筋肉が常に緊張し続けるため、腰や肩、首に凝り感が生じます。
ストレス
・妊娠中の体調の変化や出産に対する不安など、精神的な面でもストレスを感じ、緊張状態が続く事で、肩こりなどを感じるようになります。
など色々な事が考えられます。
妊娠中の施術について
○妊娠中の鍼灸
妊婦さんへの鍼灸治療は主に「流産予防」、「つわり症状」、「安産治療」、「逆子治療」などを目的として行います。
○妊娠中に気をつけた方が良い場所
ここで妊娠初期に施術する事で流産の可能性があるツボ及び場合を紹介します。
- ①肩井(けんせい)
肩が凝った時に自然に自分で手を伸ばし、揉む位置にあります。
このツボは、子宮の収縮に作用する場所なので、強い刺激は避けた方が良いでしょう。
- ②合谷(ごうこく)
万能なツボとしてよく知られていますが、流産の恐れのあるツボでもあります。
③三陰交(さんいんこう)
婦人科系の特効穴と言われるツボですが、こちらも流産の恐れがあるツボです。
ただ三陰交は、安産治療や逆子治療の時に使用したりするので、刺激量は大事になります。
- 下腹部、腰部
下腹部や腰部への治療も流産の恐れがあるので、気をつけないといけません。
いずれも刺激量には気をつけて、セルフのお灸なので温める事で肩こり、腰痛の解消、流産予防にも繋がります。
○妊婦さんへのマッサージ
マッサージは、妊娠中の肩こりや腰痛などの症状には効果的です。
上記の場所への刺激量を気をつけながら施術を行います。
強刺激にならないように、普段より軽めの力での指圧をしたり、軽擦法や軽めの揉捏法などで対応するようになります。
○マッサージの効果
マッサージをする事で
①全身の血液循環を促進し、各組織細胞の栄養を高める。
②筋、腱の異常緊張、硬結を緩和させる。
③浮腫、うっ血などを取り除く。
④爽快な感覚を与えることにより精神を鎮静させる。
などの効果がみられます。
次にマッサージを受ける上での注意点の説明をします。
○妊娠初期での施術
一般的に安定期に入ってからの施術が可能です。
安定期前の妊娠初期の施術は、主治医と相談のもとで受けると良いでしょう。
○施術時の姿勢
妊娠中に避けた方がいい姿勢は、うつ伏せです。
うつ伏せになることで、お腹を圧迫する可能性があるので、施術の際は、横向きか座った姿勢で施術を受けるのが望ましいです。
妊娠中期及び後期で避けた方がいい姿勢は、仰向けです。
大きくなったお腹の重みで、下大静脈が圧迫されて、ショック状態になる事もあります。これを「仰臥位低血圧症候群」と言います。循環している血液量が減少するため、お腹の赤ちゃんにも影響が出る可能性があります。
自宅でのマッサージ
○パートナーとのマッサージ
お家でセルフマッサージをする時は、是非ともパートナーさんにやってもらうのが良いでしょう。夫婦の時間が作れ、精神的にもリラックスができ、より一層良い関係性を築き、お腹の赤ちゃんにも良い影響を与える、最適な方法かも知れませんね😆
以上、妊婦さんへのマッサージについて話してきました。
当院は、流産予防や逆子に対する鍼灸治療はもちろん、妊婦さんの肩こりや腰痛に対してのマッサージも行っております。
もし、気になる症状や分からない事がありましたら、お気軽にご相談ください。